アメリカに住んで気付いた日本の食文化の素晴らしさ | JOYJOY〇JAPAN
私は家族とともにアメリカに6年間住んでいました。
その時に改めて感じたのは日本の食文化の豊かさでした。
私たちが住んでいたのはシカゴの郊外で、比較的日本人が多く住んでいたところです。
そこでは、日本に負けず劣らず様々な国の料理を味わうことができました。
例えば、韓国の焼肉、メキシコ料理、中華料理、イタリア料理などを味わうことができたわけです。
ただし、これは日本でも同じだと思いますが、アメリカのレストランの料理はアメリカ人向けに味付けされています。
また、料理の盛り付けも日本とは異なっていました。
日本食レストランでほうれん草のおひたしを注文すると、大きなお皿に山盛りになって出てきたことがあります。
また、別の日本食レストランでは「すし定食」を注文すると、にぎり寿司とともにご飯とみそ汁が出てきたこともあります。
日本食ブームだとは言っても、アメリカの地方都市では、まだそれほど日本の食文化が深く浸透していないのだと思います。
なお、アメリカ料理の定義ははっきりとしません。
典型的なアメリカのレストランでは調味料として塩と胡椒がテーブルに置いてあるだけで、その他の調味料はほとんどありません。
ステーキハウスではバーベキューソースを置いている店がありますが、これはとても日本人の好みに合うようなものではありません。
また、パンは世界中どこでも同じようなものだと思われるかも知れませんが、それは認識違いだと言わざるを得ません。
総じてアメリカのパンは水分に乏しくパサパサで、日本のパンのようにもっちりした食感がありません。
私たちの家の近くには日本人向けの日本製法のパン屋さんもあったのですが、そこは日本人だけではなくアメリカ人にも人気がありました。
私が聞いた話では、アメリカ人は日本人に比べて唾液が多いためパサパサしていても平気だそうです。
鶏肉よりもパサパサした食感の七面鳥(ターキー)のほうが好まれるのも、そういうところに理由があるのでしょう。
また、アメリカ人の健康志向が脂肪をあまりとらない「ファットフリー」の食品を好むことになり、ステーキ用の牛肉でも日本の「霜降り」のような脂肪の多い肉にはお目に掛かれません。
調味料が塩と胡椒だけだというのは西部開拓時代からの伝統だとも言われていますが、日本人には何となく物足りない気がします。
アメリカでは基本的に料理の調味料として砂糖を使わないので、日本人には大味だと感じられるのです。
その代り、アメリカのドーナツやケーキにはふんだんに砂糖が使われていて、日本人にとっては甘すぎると思えます。
ただ、日本食は健康に良いということで世界中に広まりつつありますが、価格が高いという難点があります。
手間暇かけて様々な調味料を使いながら素材の味を損なうことなく日本食の調理を行うためには、それなりのコストが掛かってしまうということです。
したがって、私たちはたまに外食することはあっても、普段は日本の家庭料理を食べていたのです。
そのおかげで、私はアメリカにいた時にも肥満にはなりませんでした。