「東京のサラリーマンはみんな忍者」?外国からみたクレイジーな日本 | JOYJOY〇JAPAN
「あんなに混んでいる東京の地下鉄の朝の通勤ラッシュで、
吊革や手すりを持たずに直立不動のまま移動する日本人はクレイジーだ。
あれを見てると、”やっぱり日本人はニンジャなんだな”って思うよ」
以前、ニュースで外国の人が、日本の通勤風景についてこう語ってました。
「忍者でなけりゃ、あんなカミワザは出来ない!」と。
これ見て私、噴きました。
私も大阪の通勤ラッシュを体験してましたが、大阪の地下鉄だってものすごかったです。
吊り革なんて余ってないし、手すりが近くにない乗客は、
あのけっこうな電車の揺れに、2本の足で耐えるしかないワケです。
しかも、チカンやスリに間違われないよう、できるだけ他人の体に触れることなく、
他人の足を踏ん付けることなく、同じ位置で立っていなくてはならないんです。
自分のスペースなんて、雑誌1冊分くらいしかないんですよ。
なのに、みんな息を殺して目的地まで行くんです。
たしかに忍びっぽい(笑)。忍者修行と思われても仕方ないです。
日本人だって、あの毎朝のラッシュはクレイジーだって思ってるんですよ。
だけど狭い国だから我慢するしかない。
そう、日本人は「みんな忍者」なんです。
『耐えがたきを耐え 忍びがたきを忍び』。
これは玉音放送の天皇のお言葉ですが、
この言葉って、すごく日本人の精神を表してる気がするんですよ。
日本人のDNAには、<我慢を美徳>とする精神が刷り込まれてる気がします。
日本の国土はたしかに狭い。
でも、そのぶん譲り合ったり、我慢したりすることを覚えた民族だと思うんです。
1人1人のパーソナルスペースが小さいために、
他人とうまく調和し、思ったことを口に出さずに暮らしてきた結果、
独特の日本人の性格が出来上がったのだ、と私は思ってます。
「人に気づかれないようにする」という2つの意味があります。
この言葉は、日本人の精神に直結するモノ。
まさに「忍者の精神」そのものではないでしょうか。
電車の吊り革を使わず2本足で揺れる電車に耐えられるのも、
狭いスシ詰め電車でパーソナルスペースの重なりに耐えられるのも、
すべては”忍び”の精神の為せる業だと感じます。
自分の感情や存在そのものを、押し殺して耐え忍ぶのが得意な日本人。
海の外から見ると、「クレイジー」に見えるかもしれないけど、
その風景が日常であるわれわれにとっては、決してクレイジーではない。
時代もだんだん移ろい、日本人の気質もだんだんと変わってきているけれど、
どこかに「忍」の精神を残している日本人。
私はこの独自性、けっこう気に入っています。