海外にいて痛感した「日本の物」の良い所と悪い所
ドイツでひと月ほど自炊をしながら暮らしていた時に感じたのが、スーパーで買う食材の味の違いです。日本の方が圧倒的に美味しいものと、ドイツの方が美味しいものとあります。
ドイツで先ず困ったのが、お米です。
ドイツで市販されている米はmilchreis(ミルヒライス=牛乳粥)と言うデザート用のお米が殆どなので、普通に炊飯しても美味しくないです。
むしろ、マズいです。日本食材専用のスーパーに行けば、炊飯用のお米を買えるのですが、どうもそれも美味しくない。
折角海外生活なのだから白いごはんを諦めてパンを食べれば、と言っても、ドイツのパンは固くてあまり美味しくないので、たまに食べるなら良いけど、毎日は辛かったです。
そんな訳で、主食は殆どパスタを食べていました。
食文化の違いが「ドイツ」の食材と「日本」の食材の違いをうむ?!
もう一つ困ったのが、肉類の独特な匂い。
アメリカに旅行に行った時にも感じたけど、欧米のお肉(特に牛と豚)には独特の匂いがあって、苦手な人は結構辛いですね。
この薫りが好きな人は、日本のお肉は味気ないと感じるかもしれないですね。
日本食に飢えていた時、トンカツならスーパーの食材で作れるだろうと思って作ってみたけど、豚肉は臭いしキャベツの千切りは超固くてとても噛み切れないし、結構散々な目に遭いました(笑)
ドイツのキャベツで、日本でよく見かける形に似た品種は、ロールキャベツでコトコト煮込んで柔らかくして食べるものなので、生食には適さないようです。
考えてみたら、そういう煮込み料理をしても日本のキャベツのように煮くずれないで作れる訳だから、そういう食材だからこそ生まれた食文化と言うことを考えれば、当然のことですね。
日本の食材よりも美味しいと感じたものは?!
さてそれでは、ドイツの方が圧倒的に美味しくて良かったものと言えば、チーズ、ワイン(半発酵ワイン)、有機野菜(特にじゃがいも)ですね。
チーズ、特にモッツァレラチーズは日本のものとは比べ物になりません。
クリーミーでフレッシュな香りにハマって、毎晩しょう油をかけて冷や奴のようにして食べていました。
あと、チーズの種類も豊富です。
私はチーズ好きなので、毎日が夢のようでした(笑)
次に、ドイツ国内でしか流通しない半発酵のワインFederwisser(フェーダーヴァイサー)。
天使の羽、という意味らしいです。
発酵途中のワインなので、出荷後も発酵し続けてガスが発生するため、瓶は完全に密封されていません。
ぶどうジュースに炭酸が入ったような味で、それはそれは素晴らしく美味しいです。
冷蔵庫で保存していると更に発酵が進むので、買ってきてすぐと、しばらく日を置いた時と、味が変わって行きます。
よりワインらしいお酒らしい味になるということですね。
完全密封出来ないので、現地でしか飲むことが出来ないのが本当に残念です。
イタリアの発泡ワイン「ランブルスコ」にちょっと近いかもしれませんが、もっと果実味が強く甘みがあるので、いくらでも飲めてしまいます。
でも意外とアルコール度数が高いので、調子に乗って飲んでいると倒れます。
もう一つが、有機野菜。
日本のスーパーでも有機野菜をよく見かけるようになりましたが、私がドイツに居た頃(15年前)は、日本のスーパーではあまり見かけられなかったですね。
有機のものとそうでないものでは、何と言うか味の濃さが違う感じです。
さすがドイツ、ジャガイモが本当に美味しかったです。
その他、日本だとお嬢さま野菜値段のルッコラがほうれん草のような束で安く買えるので、毎日食べていました。
現地に住んでいる友人がすき焼きパーティーをしてくれた時、春菊の代用品としてルッコラを入れていました。
生活の基本である食事に関する値段が、ドイツは日本より安く、暮らしやすいです。
というか、日本が高過ぎるのだと思います。
日本は飽食の国であるにもかかわらず、食生活に関してはもしかすると後進国なのかもしれないですね。
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