無秩序と治安が悪い町「パリ」
人生で一度は行ってみたい場所として、フランスのパリを挙げる人は少なくないと思います。
私もその一人であり、実際に初めてあの街に足を踏み入れたときは、何とも言えない高揚感と、写真や映像でしか見られなかった美しい街並みに恍惚感を覚えました。
しかし、芸術的な装飾が施された建物が並ぶパリの道には、タバコの吸い殻やゴミが散乱していて、地下鉄のホームは独特な臭いが漂い、移民やスリが多い街でもあります。
道の両側には所々傷や凹みのある車が路上駐車し、赤信号でも車が来なければ平気で進み、ときにはクラクションの響きと共に口論の声がすることもしばしば。
この無秩序と治安の悪さは、日本にいるときには感じられないものでした。
物価が高い「パリ」
街中にコンビニはなく、スーパーも21時頃には閉まってしまいます。
全体的に物価が高く、英語を話さない店員も珍しくないのでフランス語が分からないと無愛想な対応に嫌悪感を覚えることもあります。
日本は便利で親切な国であることを再確認しました。
さすが!芸術の街「パリ」の良いところ
もちろん悪いことばかりではなく、良い意味で日本にはないものもあります。
駅の中にショッピングタウンのようにお店が並ぶ場所があり、通路にポツンとアップライトピアノが置いてあるのを目にしました。
すると、一人の男性がピアノを弾き始め、歌いだし、通りがかりの人々がその音色に群がり始めました。
決してまめに調律をされている様子はないピアノですが、その男性はただ何となく弾き語りがしたくなっただけ、というような様子で駅の中に響かせていました。
この街では、電車の中でアコーディオン、オペラ座の前でアンサンブルなどのストリートパフォーマンスは珍しくないのです。
それが違法か合法かは別にして、どこで誰が聴いてようが構わないと言わんばかりの奏者と、それを聴いてケースにチップを投げ入れる聴衆との間には、芸術に対する明確な価値観が伺われました。
パリのストリートパフォーマーは日本のそれよりもレベルが高いように感じられ、圧倒された記憶があります。
芸術とは本来こうあるべきというのを見せつけられたような気がしました。
スポンサードリンク