【子供のころは何とも思わなかったのに・・・】
学校で習う、数々の日本の名曲。
子供時代は「授業で習うから」「テストに出るから」と義務的に聴いていましたが
大人になってみると、メロディーと歌詞が心に染み入るよう。
(トシを取った証拠ですね^^)
文部省とか唱歌とか、そういう堅そうな枠を外して聴いてみると、
日本の原風景が、美しい日本語と哀愁漂う旋律で綴られています。
日本特有の景色の色のコントラストみたいなものが、まぶたに浮かんできませんか?
「歌詞が古語で固い、古めかしい、難解」などの理由から、
音楽の教科書からどんどん消えていくこれらの歌ですが、
日本人の魂を震わせるような良曲なので、ぜひこれからも採用し続けて欲しいところです。
個人的に、とくにオススメしたい日本の歌3選を載せてみます^^
◆『朧月夜~おぼろづきよ』◆
作詞:高野辰之、作曲:岡野貞一
菜の花畑の一面の黄色と、だんだんと薄暗くなっていく空や雲、
そこにぽっかりと浮かぶ朧月(おぼろづき)。
春の日暮れの風景を、美しい柔らかな日本語で歌っています。
「朧月」とは、春の空に月が霞んでいる情景を指します。
大正3年から小学校唱歌として親しまれている名曲。優しい風景ですね。
◆『荒城の月』◆
作詞:土井晩翠、作曲:瀧廉太郎
重厚感のある物悲しい旋律の明治時代の歌。この歌も教科書から削除されかけましたが
残ってくれていて良かったです。たしかに小学校唱歌にしては、歌詞が難しいですね。
音楽の先生も、この歌詞についてうまく説明するのが大変そうです^^
(私自身も雰囲気で聴いている感じです)
ところで「荒城」(荒れ果てた城)のお城の候補は3つあります。
<1、会津若松城(鶴ヶ城)、2、仙台城(青葉城)3、豊後竹田城(岡城)>
です。現在、この3か所にそれぞれに歌碑が建っているのですが、
作詞した土井晩翠氏が「鶴ヶ城のことである」と発言したことから、
1番が有力となっているそうです。
この曲を聴くと、背筋が伸びるような思いがします。日本の武術をたしなむときのような、
どこか張り詰めた空気になりませんか?思わず居住まいを正したくなるような。
◆『海』◆
作詞・作曲者不詳
この曲も教科書に残してほしい曲。
朗らかな旋律に、端的な歌詞。でもちゃんと情景が伝わってくるのがスゴイ。
作詞・作曲者が不詳っていうのは知りませんでしたね。
大正2年の小学校唱歌です。
【どの曲も、色や情景が鮮明に伝わってくる】
日本の昔ながらの風景が伝わってくるよい曲ばかりですね。
でも、こういう景色もどんどん消えていきます。
菜の花畑も最近あまり見かけなくなりました。昔は至る所に菜の花畑が散在していたんですけどね^^
でもやっぱり朧月夜を聞くと、日本人の心象風景として
誰の記憶の奥底にも、何か感じられるものがあると思います。
新しいJ-POPにも好きな曲はたくさんありますが、
こういう古き良き曲も同時に大事にしていきたいところです。
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