京都竜安寺の枯山水のラインは誰がいつ引いているの? | JOYJOY〇JAPAN
枯山水(かれさんすい)。日本特有の庭園美術です。
白い砂を水面に見立てて、そこに線を引くことで水の流れを表現してあります。
岩のまわりには水紋が広がったように見える。水なんて一滴も見当たらないのに、
ちゃんと水として認識できるからフシギなものです。
枯山水といえば、京都の竜安寺が真っ先に思い浮かびますね。
私も何度か訪れましたが、静かな水面を思わせるお庭の白砂は、本当に心が落ち着きます。
でも、「いったい誰がどうやってあの線を引いているんだろう?」という疑問が湧いてくる。
足跡ひとつ付いていないということは、学校の運動場の白線のように、
模様を付ける道具で描きながら、後ずさりするように歩くのがフツウなんでしょうね。
私は竜安寺の線を引く場面に遭遇したことがありませんが、
たとえば風であの線が乱れたりしないんだろうか、猫などの生き物が踏み荒らしていかないのか、
誰かがイタズラ心を起こしてお庭を乱したりしないんだろうか。
そんなことが頭をよぎります。
気になってそのあたりを調べてみたところ、竜安寺の枯山水については、
花園学園(京都府京都市に本部を置く臨済宗妙心寺派の運営する学校法人)で禅を学ぶ学僧さんが
だいたい10日に1度の割合で、鉄製の砂熊手で線を引き直すのだそうです。
10日に1度。思っていたよりも間隔は長めなんですね。
イメージだと、毎日引き直す感じだったんです。そして、ラインを引く資格のある人は
「かなり高位のお坊さまなのではないか」と勝手に想像していたのですが、
そうではないことが判明。また、線を引く学僧さんは毎回同じ方というわけでもなく、
修行として線を引いているようなのです。知らなかった・・・!
竜安寺の枯山水は「どこに何の線を引くかは決まっている」そうですが、
とくに順序みたいなものはないそうです。
線を引く人によって、砂紋の表れ方もかなり違うようで、
「なんだか楽しそう!」なんて思ってしまうのですが、竜安寺は線を引くのに1時間要するそうです。
「楽しそう」だなんて不謹慎・・・1時間だとけっこう大変な作業ですよね。
それに「失敗した!」と途中で修正するのもカンタンではなさそう。
慣れるまですごく時間もかかりそうな気がしてきました。
それでもあの線を引いてみたいキモチはヤマヤマ・・・(笑)
たとえば、「枯山水ミニチュアキット 『空曲』 (KUKYOKU)」。すごく欲しい!
この手のミニチュア商品はすごく人気が高いです。ギフトにもおすすめ。
価格はまちまちですが、上のは6000円弱。意外にお手頃でインテリアに欲しくなりませんか?
こちらも一躍人気になりましたね。この悟りきったようなおじいちゃんが何ともいい味出しています。
プレイヤーは2~4人。禅僧となり、いかに美しい庭を作ることができるかを競います。
きわめて日本的なゲーム。心惹かれる人は少なくありません。
強さを競うのではなく、美しさを競う斬新なゲーム。一度でいいから遊んでみたい!
竜安寺の枯山水の線を引くのは、一般人の我々にはムリなこと。しかし、
ミニチュアゲームでワビサビに浸るのもよし、自分の家の庭に枯山水を作ってしまうのもよし。
禅僧さんでなくても、このように枯山水に触れることはできるのです。