【忍者の真相】あの忍術「水蜘蛛」、実際はコレだった・・・!? | JOYJOY〇JAPAN
忍者といえば、水面を2枚の丸い板でスイスイ進む「水蜘蛛の術」が有名。
でもあれって、実際に可能なのかどうかギモンですよね。
北国で使われるような輪っか状の「カンジキ」を左右の足に履いて、
水面をすべる。それには、相当のバランス感覚を要します。
また、左右の板を縄などで結わえていないと、足が開ききってしまう。
よほど脚力がない限り、大開脚ののち、水に落ちてしまうのがフツウです。
子どもの頃、この「水蜘蛛の術」をビート版で試した人も多いと思います。
私もトライしてみたことがあるんですが、
まずビート版の上に乗って立つことができない。
左右の足にビート版を固定したりもしましたが、やっぱり1秒ともたないんです。
子どもの体重でもそんなものなんですから、大人忍者の体重では
もっと難しいんじゃないかと思います。
忍法として古くから語り継がれたこの術ですが、
足に履く丸いもののサイズを間違っていたんじゃないか、とのこと。
実際の寸法はもっと大きなものだったのではないか?と言われているんです。
つまり、足に2枚の板を敷いて水面を進んでいたのではなく、
お堀などを泳ぎ進んだのではないか?とされているんです。
これじゃ忍術でもなんでもなく、ただの浮き輪泳法になってしまいますが・・・?
でも、忍者は現代でいう諜報員、スパイに通じるものがあります。
特殊訓練を日々積み重ねて鍛え上げられた身体でなら、水蜘蛛も可能だったかもしれません。
上の図は葛飾北斎の忍者漫画。こうして1本の綱で家屋に侵入したりしてたということなので、
かなり身体能力は高かったと思われます。ということは、
水蜘蛛の板も乗りこなせていたのかも・・・?
なんて、ちょっと期待してしまうんですね。
上は、「万川集海(まんせんしゅうかい)」という伊賀の忍術兵法書の1ページです。
家屋に侵入するのに最適な時刻について、細かく記されています。
こんなのを見てると、やっぱり忍者はたしかに存在していて、
その忍びの能力は現代の我々の想像をしのぐほどのものであった、と推察されるんですね。
うーん、なんというロマン!忍者って浪漫です。
その中に以下のような文があります。
「たいてい他の芸では、上達すれば必ずその者の名が外に顕れてくるものである。その名が世に知られているほどの者は必ず一流の者である。 しかしこの術(=忍びの術)は他の芸とは違い、上手と言われているのは中級の忍者であって、良いものではない。ただ、上手も下手も人に知られることなく、切れ者であるのが上級の忍びとされるのである。古語に、水は浅ければ音を立てるというように、深淵の水には音もないものである」
◆参考・抜粋「伊賀流忍者ホームページ」
うーん・・・やっぱりこういうのを読んでいると、
水蜘蛛の術は私たちの想像どおり、
水面を2枚の板でスイスイすべっていたんじゃないかなどと
思わずにいられないのです。
浮き輪泳法ではなく、スマートに夜のお堀を滑るように移動する忍者の影。
ああ、それだけでもうワクワクが止まらない。
卓越した術を持つ忍者ほど、その技は表に出てこないんですよ。
となると、やっぱり想像は膨らみますよね。まさに浪漫です。