姫路城壁の鉄砲窓「狭間」が○△□の形をしているワケ | JOYJOY〇JAPAN
姫路城など大きなお城の壁に開いた穴は「狭間(さま)」といい、
城攻めしてくる敵を弓矢や鉄砲で狙い撃つためのものですね。
あの穴は城の外側に向かって狭まっていて、
敵側からは攻めにくく、内側からは狙いやすく工夫がなされています。
実際に覗いてみると、意外と守備範囲が狭くて驚きますね。
ここまではよく知られている話ですが、ではなぜ、
あの狭間のカタチが○・△・□になっているのか、フシギに思いませんか?
一般に言われているのが、<使用武器による穴の形の使い分け>です。
じつは□の窓には、正方形・縦長長方形の2種類があって、
弓矢=縦長長方形、それ以外の形の穴は鉄砲、というふうに
用途によって使い分けていた、とされています。
しかし、もう1つささやかれている説があります。
それは、仏教に由来する説です。
寺社仏閣で、こんな塔をよく目にすると思います。
この塔は「卒塔婆(そとば)」や「五輪塔」などと呼ばれ、供養の意味で建てられます。
インドで発祥後、日本で考案されたと言われる塔。
この塔は5つの形から成り、それぞれに「地水火風空」の五大、つまり
この世(宇宙)の万物を表している、とされています。
この形は、ほぼ○・△・□で構成されているんですが、
「姫路城の狭間がこのカタチに通じている」という説もあるんです。
つまり、使いやすさのほかに、
御仏の力をかりようとしてあの穴の形になった、というわけです。
この説、ちょっと面白くて私は好きです。
お城を守るのに仏の力をかりようとするのは、ごく自然なことですしね。
私がつい先日姫路城の前を通った時(平成28年夏)には、
もう屋根がかなり黒くなってきていました。
今年は猛暑&高湿度の夏なので、
早くも屋根に黒カビが生え始めたようですね。(もともと屋根は黒カビが生えて黒い)
壁の白とのコントラストが美しく、やっと昔ながらの姫路城の姿に戻り始めました。
現在、外壁の修理が着々と進んでいます。ところどころに工事の網がかかっています。
カメラで撮影するとしたら、角度によっては修理のようすが写り込んでしまうと思うので、
完全な姿を撮影するにはもう少し先がいいかもしれませんね^^