連載『河童姫』◆其の肆(4)◆ | JOYJOY〇JAPAN

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◆最終更新:2017/04/08

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【河童姫小噺】

ついに河童姫が、人間の体を手に入れるの巻。

河童姫は、人間の娘として、皇子さまのお屋敷で目覚めます。

願い叶ったり・・・と思いきや、なかなかそうもいかないのが切ない。

これを描いている私、アンデルセンの人魚姫をおさらいしてみてますが、

かなり細かい設定になっていて、知っているつもりが意外に知らなかったんです。

人魚姫といえば、

”人間の体を手に入れた人魚が恋にやぶれ、水の泡となって消える”

というところばかり記憶にクローズアップされていて、

その合間にどんな出来事があったのか、まったく知りませんでした。

(童話って、知ってるつもりになってるケースが多いかも)

現に私、今、「人魚姫ってこんなハナシだったんだ!」って、すごく新鮮な気持ちです。

そうそう、人魚って海外のUMA(架空の生き物)だと思い込んでましたが、

日本にも人魚伝説は古くから存在していて、

「なにも河童でリメイクすることもなかったかな(笑)」なんて思います。

ですが、海外の人魚と日本の人魚ではイメージがまったく違う!

日本の人魚って、妖怪寄りの風貌に近い。人面魚みたいな感じ。

アンデルセンの美しい人魚姫のイメージとはかけ離れてます。

なので、「やっぱり河童にしてよかったのかな」と思い直してみたり。

ところで、人魚姫って救いようのない悲恋モノです。

王子の命を二度も救い、最後には命を絶ったのに、

王子はほかの女性とあっさり結婚してしまうし。

正直、踏んだり蹴ったりです。声を奪われて、想いを伝えることすらできなかった。

日本の童話は、努力したものが最後に報われることが多いですが、

海外の童話は、バッドエンドがすごく多い。文化の違いでしょうか。しかし、

どっちが正しいとか誤りとかいうのではなく、単純に面白いな、と感じます。

私、<童話=子供に夢を与えるものだ>だと思ってきたんですが、

そうではない国もたくさんあるってこと、改めて気づかされました。

バッドエンドの童話を読んだ時、海外の子供はどんな反応をするんでしょうか。

すごく気になります(現実主義になっていくのかな?)。



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