【寄り目ってできる?歌舞伎界に入るには、寄り目修行が必要とのウワサ】
寄り目の練習って、子供の頃みんな1度くらいはやったことあるのでは?
わたしも多分にもれず、寄り目の練習をしたことのある一人です。
指を眉間にだんだん近づけていって、訓練するんですが、
独特の筋肉の使い方をするので、慣れるまで時間がかかった上、
けっきょくモノに出来なかったという・・・。
で、歌舞伎のハナシ。
歌舞伎って、両目を真ん中に寄せるか、もしくは、片目だけを真ん中に寄せます。
◆忠臣蔵の1シーン◆
歌舞伎絵や浮世絵、歌舞伎舞台でよく見られる表情。
「片目だけ真ん中に寄せるとか、絶対ムリじゃない!?」って思ったんですが、
海老蔵さんも愛之助さんも、TVなどで当たり前のように披露している。
さらに、寄り目状態のまま、黒目の高さまで左右で互い違いにしたり。
「目玉が左右に自在に動かせるなんて、人間ワザじゃない!」
なんてビックリしたものですが、
歌舞伎界の方にとってはさほど難しいことでもないそうで・・・。
「ちょっと訓練すれば、誰にでもできるんですよ」とか仰る。
で、オトナになった今、私もちょっと寄り目の練習なぞしてみたんですが、
人に見せると「全然できてないけど・・・笑」とのこと。
私は未来永劫、歌舞伎界に入れそうにありません(それだけじゃないけど)。
【歌舞伎の寄り目&キメポーズ=「見得を切る」の語源】
出典 https://ja.wikipedia.org/wiki/
浮世絵師「東洲斎写楽」の有名な役者絵。
上の絵は、役者のあの有名なポージングを描いたものですが、
この寄り目×キメポーズの所作のことを『見得(みえ)を切る』といい、
じつは現在の『見栄(みえ)』というコトバはここから来ているといわれています。
役者さんが”ここ一番の見せ所”というときに、
独特のポーズで一瞬静止します。そのときに寄り目をするんですが、
この『見得』でお客さんにその場面を印象付けるんだそうです。
たしかにあのポーズのとき、客席から大きな拍手が送られますもんね。
現在の「見栄」は”自分を実力以上に大きく見せてカッコつける”みたいな意味になってますね。
「見栄っ張り」や「見栄を張る」の言い回し、
まさか歌舞伎用語に由来していたとは意外。
でも”見せ所”という意味では、あまり意味は変わってないのかも?
とにかく、歌舞伎でよく見る寄り目の意味がやっと分かって、個人的にスッキリしました♪
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