日本で電車に乗っていると、「本日は、台風の影響により電車が遅れまして
ご迷惑をお掛けしたことを心よりお詫び申し上げます」のようなアナウンスを
よく耳にする。しかしこれは海外からすると異常事態か大袈裟に見えるらしいのです。
たしかに我々日本人ですら、
「そこまで時間厳守に徹底しなくても」と思うフシがないではないですよね。
たとえば、かつてのJR福知山脱線事故でも、やはり微々たる時間の遅れを気にした結果がそれで、
日本人の美徳が仇になってしまった、悲しい一例だと思うのです。
日本はもともと国土が狭く、他人との距離が近い傾向にあるため、細やかな気遣いが発生しやすく、
過度な遠慮深さを求められてしまいます。日本人として生まれて、日本人として育ったのに
正直言って、この国民的気質をたまに窮屈に思わないでもありません。
そういうものが嫌いな日本人は皆、海外へ出て行ってしまいます。
私も英語が堪能なら「海外でのびのびと暮らしたい」と思ってしまうほど。
日本の電車は20秒遅れただけで丁寧に詫びる
2017年秋、茨城県のつくばエクスプレスの電車が予定時刻より20秒早く
発車してしまい、世間にお詫びしたことが欧米で話題になりました。
(※ホームページにお詫び分を掲載)
たったの20秒・・・1分にも満たない僅かな秒数ですが、
”時刻通りに電車が動く”という共通認識で電車を利用する日本人にとっては、
20秒の誤差ってけっこう大きく感じるのかもしれません。
約束の時間をきっちり守るのがマナーであり誠実さや勤勉さであると思っている日本人。
こういう部分を海外では”美徳”と呼んでくれますが、この手の窮屈さが
日本人の精神を厳しく束縛しているように思えてなりません。
何事も、あまりがんじがらめでは息が付けなくなるものです。
根がズボラなほうの私からすると、悪習だと感じてしまうこともしばしば。
ですが、当の私も常に時間厳守しています。ああ、日本人ってマジメすぎる(笑)
いっぽう、インドの電車はというと・・・
![](http://joyjoy-japan.com/wp-content/uploads/2017/11/indo-320x300.jpg)
インドって、日本に比べて大らかなイメージ。コセコセしていない、
自然の法則に従って暮らす・・・みたいな、程よい適当さが素敵ですよね。
インドでは電車が1時間半遅れたり、早まったりすることは日常茶飯事で、
それを咎める利用者もいないのだそう。なんというざっくばらんな国民性でしょうか。
我々日本人がもしインドで暮らしたら、最初はギャップに苦しむでしょうが、
慣れてしまえばものすごく住みやすいのかも・・・なんて思ってしまいます。
20秒でお詫びする日本人と、1時間半のズレでも気にしないインド人。
どっちが正しいとかではなく、これってそれぞれの持ち味みたいなもんでしょうね。
にしても、同じ人間でもこれだけ感覚が異なるってフシギ。
日本では待ち合わせ5分前にはしかるべき場所に着いているのが理想なのに・・・。
この日本人特有のガチガチさ加減、はたして美徳なのかどうか?
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