口がない蚕(カイコ)は天皇家宮中で働き生を終えるか弱き生き物 | JOYJOY〇JAPAN
はじめて蚕の存在を知ったときは衝撃でした。「口がない」というのです。
「じゃあ、どうやって食べ物を摂取するのか?」と思ったら、
食べずに短い生を終えるとのこと。
しかも、人の手で品種改良されたこの生き物、自然界では到底生きられない仕組みで、
成体のカイコガを桑の葉にとまらせても、風が吹いただけですぐ落下してしまうのだそうで・・・。
翅(はね)はついてるものの、羽ばたくのが精いっぱいで、飛行することはできない。
10日ほどの寿命しかなく、セミよりも短命。繭を作るor次世代を産むだけの生涯なのです。
なんともか弱い生き物。有数の”家畜化された昆虫”として、カイコは存在しているんですね。
シルク(絹)となるカイコの繭。糸を取るときに繭は茹でてしまうので、
カイコはこの中で生を終えてしまいます。とっても切ないですね・・・。
卵を産むためのカイコは成体になりますが、この姿がまた愛らしく、自宅で飼う人も
いるとのこと。カイコって皇室の特権かと思ってましたが、一般人も触れられるんですね。
白くふわふわした姿にノックアウトされる人続出。サイズ感もいいですね。
一生懸命お仕事をし、生きて死んでいく・・・儚いですが頑張りやさんです。
ガが苦手という方でも、「カイコガなら話は別」となるのも頷けます。
もしこんなカワイイ昆虫が自然に飛び回っていたら、
私も確実に連れ帰る自信がありますね。
鎖国政策が解かれ、貿易を始めたころの日本では、
生糸・茶・蚕種の3大品目が主な収益だったそうです。中でも生糸は最大の輸出品目。
日本の経済発展に大きく貢献したのは、天皇家ご養蚕所のお陰だったのですね。
昔から連綿と受け継がれてきた養蚕業は、日本書紀の記述によると
5世紀後半頃、天皇家によって始められたとのこと。(養蚕そのものは3世紀頃から)
当時の后妃さまが自ら桑の葉を摘まれたのが始まりだそうで、正式な天皇家のご養蚕は
明治に入ってからのこと。現在の皇后さまも携わっておられるそうです。
皇居内には紅葉山という養蚕所があり、あの眞子様もお手伝いされているとのことです。
天皇家に代々関わる繭。神秘的な存在ですが、働くばかりで短い生を終える蚕について、
皇后さまのお詠みになった句があります。
時折に糸吐かずをり薄き繭の
中なる蚕疲れしならむ
おやさしさに溢れた句ですね^^
”あずきバー”が硬すぎて日本刀に進化したというウワサを聞いて…
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