【勝新太郎の”真剣”事件】迷宮入りした<謎多き死亡事故> | JOYJOY〇JAPAN
映画「座頭市」といえば、”勝新”こと勝新太郎。
彼ほど豪胆な雰囲気の俳優さんは、後にも先にもなかなか現れるものではありません。
お若い頃の演技にも、年を重ねられてからの演技にも、
それぞれの年齢ごとの魅力があり、観ていて楽しい俳優さんです。
それだけに、勝新太郎さんの息子さんの”あの事件”は衝撃的。
いまだに解明されていない、ナゾ多き事件と言えるでしょう。
◆座頭市の真剣事件のナゾ◆
勝新太郎さんの息子さんである「奥村雄大(おくむら たけひろ)」さん(現・鴈龍さん)は、
父・勝新さんが監督をつとめる映画「座頭市」がデビュー作でした。
その華々しいはずのデビュ―作撮影時に、不幸な事故は起こります。
なぜか、撮影現場には模造刀に混じって真剣が置いてあり、
この真剣で、奥村雄大さんは斬られ役の俳優さんを実際に斬ってしまい、
死なせてしまったのです。
殺人なのか事故なのかが争点となりましたが、結局事故扱いとなりました。
奥村さんは謹慎となり、現在はふたたび俳優として活躍されているのだとか。
この事件、撮影時にスタッフさんが、
「真剣を現場におくことで、リアリティーを追求した」ということで決着。
その真剣を誤って手にした奥村さんが、撮影の合間に相手の首に刀を振り下ろしてしまった。
つまり、不幸な事故として一件落着してしまったのです。
これ、下手をすれば殺人事件になっていたワケですが、
やはりこの事故にはさまざまな噂が飛び交いました。
まず、真剣ってすごく重いです。
模造刀は軽々と扱えても、真剣なら手にずっしり来るハズなんですね。
たとえ素人であっても、その違いは手にするだけで気づくと思うんです。
でも、奥村さんはなぜか、それを振り回していて、
相手の俳優さんを斬ってしまった、ということになっています。
(※殺陣(たて)の練習中の事故、という説もあります)
だけどそもそも、撮影現場に真剣があること自体がおかしい。
いくら臨場感を出すためとはいえ、現場のスタッフさんが
模造刀の中に真剣を混ぜる、という危険行為をわざわざ冒すでしょうか?
「誰かが真剣をこっそり混ぜたのでは」という陰謀説まで浮上しましたが、
実際のところはどうだったのか・・・。
模造刀であれば、撮影の合間に斬り合うフリをしてふざけることもあるでしょうが、
真剣でふざけていた、となると大問題ですよね。
でも、この映画「座頭市」は、奥村さんにとってデビュー作でもある大事な作品ですし、
自らの手を血で汚すようなことも考えにくい・・・。
ますます深まる謎。
映画「座頭市」はけっきょく、無事公開に至りましたが、
なんとも後味の悪い事件となりました。
1989年の出来事ですから、もう真相は闇の中です。
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